新型コロナ後の訪日旅行について

IMG_2339.JPG 2022年6月7日に観光庁は本年6月10日以降の旅行業者などを受入れ業者とする添乗員付きパッケージツアーの取扱いについてという要請を公開しました。同時に「外国人受入れ対応に関するガイドライン」も公表されました。これによりコロナ下で続いた観光客への鎖国は解禁となります。但し解禁は全面無条件解禁ではなく条件が付加されております。ふるさと納税返礼を利用して地域の名産品を手にいれる方法はこちら

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 旅行業法に規定されているすべての第1種2種3種等の旅行業者と旅行サービス手配業(ランドオペレーター)が受入れ責任者となり、添乗員付きパッケージツアーによる外国人観光客(ツアー参加者)を受入れるという仕組みです。旅行や出張に持ち運びの便利なPCを探している方はこちら

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 受け入れ国はオミクロン株の流入リスクを勘案して「赤」「黄」「青」の3区分にされた中で、入国時検査を実施せず、入国後の自宅待機を求めない「青」区分の国や地域からのツアー参加者に限られます。掛けそびれた保険がないか心配な人や保険を整理したい人はこちら

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 ではここでいう「添乗員」とは旅程管理者のことでしょうか?公表の翌週に行われた通訳案内士団体等に対する公聴会で、観光庁国際観光課は旅行業法で規定する旅程管理者に限らないとし、受入れ管理者の管理の下で、感染防止対策や緊急時対応等を担う者をいうとなっております。つまり現場で新型コロナが発生した場合には、「添乗員」はその対応に直面するのが任務であるということです。

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 「添乗員」には新型コロナが発生した時、日本における最新の感染防止対策の考え方及び内容並びにガイドラインについて理解した上で、これらを遵守することが可能であることとなってます。国内の医療関係者や自治体等と日本語で円滑にコミュニケーションを取ることが可能であることと書かれております。つまり日本語のほどんどできない添乗員は「添乗員」ではないのです。旅程管理を持たない通訳案内士も公聴会では「添乗員」として活躍できるとのことでした。もし民間資格である医療通訳士等の資格や技量があれば更に良いとのことです。

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 受入責任者である旅行業者等はERFS(入国者健康確認システム)に登録しなければなりません。以下の要件に該当することを確認できた場合のみ、ERFSの申請及び査証申請の手続きが行えるとなっております。なんとこの中には個人も含まれております。パッケージツアー参加での個人と判断もできます。

(1)ツアー参加者に求める要件 ツアー参加者は、本邦への上陸申請日 14 日以内に滞在した国・地域が「青」に区 分にされたもののみであること。 (2)パッケージツアーに求める要件 あらかじめ決められた行程に沿って行われるものであり、入国から出国までの全行 程を通じて、添乗員が同行すること。 ※以下、パッケージツアーの例

① 国内の旅行業者が企画し、海外の旅行者に対して募集・催行するパッケージツア ーであり、国内の旅行業者を受入責任者とするもの。

② 海外の旅行業者等が企画し、海外の旅行者に対して募集・催行するパッケージツ アーであり、海外の旅行業者等と契約して国内の行程管理を行う旅行サービス手 配業者を受入責任者とするもの。

③ 海外の旅行者が個人で航空券を手配し、海外の旅行業者等が国内の宿泊等を手配 した場合であって、受入責任者である旅行サービス手配業者が当該旅行者の全て の行程を把握した上で、入国から出国までの間の国内の行程管理を行うもの。

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 では「添乗員」は入国から出国まで全行程を通して同行し、行程管理をすることが求められます(一時離団は可能)。これは海外からの「添乗員」においても同様の条件が課せられます。外国人添乗員については商用・就労等の目的の短期間滞在のビザで新規入国となります。

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 ともかく2020年より失業に近い状態にある通訳案内士の同志の皆様には、やっと巡った就業の機会が来たと思います。この機会を利用して是非とも現業復帰をお願いします。特に旅程管理を持っていない方は旅程管理取得を、医療通訳を考えている方は医療通訳養成機関へ早期にご相談ください。新型コロナ後は通訳案内士資格、旅程管理資格、医療通訳士が3種の神器となりそうな気配です。以上新型コロナ後のインバウンド再開の条件の一部を紹介しました。通訳案内士の立ち位置がこれから明確となり重要視される時代になるかもしれません。もう辞めようと考えているあなた、もう一度廻りをよく観察ください。違う道に行けば、人生絶好の機会を逃すかもしれません。

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 これからもいっしょに新しい日本のインバウンドを作っていきたく思います。よろしくお願いします。